カプセルとともに
インテリアの本を作り始めました。
心から素敵だと思い、一度訪れてみたいと思うお家にアタックしては快諾してもらい、正直もっとアポ取りは難航すると思っていたので、嬉しくって仕方ない。
そして今日から撮影が始まったわけです。
前回の記事で紹介した中銀カプセルタワービル。
見学用の部屋にあんまりにも感動したので、調子に乗って実際に暮らしてる人のお部屋を取材させてもらえませんか、と打診。
この狭い空間でどんな風に暮らしているのか、単純に興味もあったし、名建築とはいえあれこれ不便なこの建物でわざわざ暮らすなんて、計り知れない愛の深さを、その思いを聞きたくて。
果たしてそのご夫婦は、人生の舵取りをカプセルタワービルに思い切り振り切っていたのでした。
こういうスぺイシーな感じが好きで…、とかそういう話かと思いきや、建築としての素晴らしさに惚れ込み、何年越しで入手したカプセルを第一に考えたインテリアと暮らし方をされていたのです。かっこいい。
今の住宅って大体白い箱だから、大体の人は家具や雑貨で自分の好きなように部屋を味付けしていくと思いますが、カプセルこ夫妻の場合は部屋の個性を最優先して、それに合うように様々なものを取捨選択。
そりゃこれだけインパクトある箱ならそうしたくもなる気持ちを誰もが持つと思うけど、やっぱり人って暮らしやすさや快適さを求めてストイックになりきれないと思うんです。
しかも14年くらい住んでたら、最初はうまく部屋を作ってもキープすることはむずかしい。
住んでから愛は深まる一方で、関連書籍やグッズを集め、果ては雑誌で紹介してた建築お菓子のレシピ(その企画もすごい…)を見て、より精度の高いカプセルタワービルケーキを作っちゃう。写真はお二人が作ったカプセルビルケーキ。年賀状にしたそうです。かわいすぎ。
ちなみに真ん中の階段室はチョコのうまい棒、カプセルは牛乳とコーヒー牛乳の寒天をカットし、丸くくり抜いてチョコチップを埋めたもの。
奥さまがパーツを作って、ご主人が組み立てたんですって!
これからこんな感じで取材メモとこぼれ話を綴っていこうと思います。